【朝日連峰】彦七沢シシトウナシ沢(小立堀沢敗退)

未踏の小立堀沢敗退の記録。

末沢川 小立堀沢(敗退)→彦七沢シシトウナシ沢~針生沢下降 遡行記録

2024/09/28-29 1泊2日 曇り/晴れ

メンバー:KC、他2名

グレード:中級(彦七沢)???(小立堀沢)

未知未踏が大好きなN村氏、中澤さんと朝日の未踏の沢へ。

針生平からスタート。ここから山越えで末沢川にアプローチ。

荒川を渡渉。水が冷たい。

柴倉山へは地形図上に存在しない道を辿る。釣り師のアプローチ道となっているのか、かなり明瞭な道が続いていた。

末沢川への道もかなり明瞭で爆速で末沢川に合流。

末沢川は意外とゴルジュ系。

水量豊富。

有事の際はヘッデンで下れるだろうと見込んでいたが、これは中々厳しそう。

ゴルジュ地形が続く。渓相は上物。

大立堀沢出合。右俣にはスラブ系の大滝が目視出来る。こっちも惹かれるが、その先の小立堀沢を目指す。

普通に末沢川の本流も遡行してみたい。

ゴルジュ系の美渓。

唯一の大きめの滝。水線沿いを登る。

小立堀沢出合に到着。当初はここら辺で幕営予定だったが、まだ午前中なので先に進む。

パッとしない渓相。この時は何だかんだ余裕で遡行出来ると思っていた…。

二俣に到着。ここに重たい荷物をデポって最小限の装備で行く。左俣を遡行して右俣を下降する計画だ。
左俣は出合から登れない滝をかけていて、巻いて沢に侵入する。

出合からゴルジュが続き、一切巻きを許さない地形。ここは右から直登出来た。

奥に悪そうな滝が登場。この辺りから若干ヤバそうな雰囲気が出始める。

直登の可能性もあったが、上部の様子が分からないため巻き。唯一の弱点から巻いていく。この巻きはかなり悪い。

巻き途中から見えたゴルジュ。コタテボリが牙を剝き始めた。

ゴルジュ内に降りてみるが、これまた登れるか微妙な10m滝。大人しく戻って巻いていく。

巻いて沢に復帰すると先には両側壁がそそり立ったおぞましい空間が…。まさに地獄。そして入口には門番のように15m滝が立ち塞がっている。

巻いたらどうにかなるだろうとロープを出して巻いていくと、先にはさらに絶望の景色…。とてもじゃないが2日で手に負える代物ではない。KCは完全に心がへし折られたが、さっきまで休日明けの出社を気にしていたN村氏のスイッチが完全にON。どうしましょう。

帰りたいKCとやや帰りたいが、ちょっと中を覗いてみたそうな中立的な立場の中澤さんでN村氏を説得し、撤退することに。ここはワールドクラスだ。お気軽な気分で来るところでは無かった。

暗闇の中、末沢川を下降して行く。

良さげな河原で行動終了。ようやくコタテボリの強烈なプレッシャーから解放された気がする。

翌朝はエスケープ案で彦七沢を遡行して針生沢を下降して駐車場に戻ることに。

テン場からすぐに彦七沢出合。

美渓。

大きい滝は無いがゴルジュ地形が続く。

昨日の地獄から一変。こちらは天国。

癒しのナメもある。

コタテボリから受けた精神的苦痛が回復していく…。

ここは水に浸かりながら突破。

S字状のゴルジュ。

突っ張り系の滝が多い。

大きな釜を持った滝は右から越えるが、ここは少しテクニカル。

この先で本流を外れて、シシトウナシ沢に入る。

巻きを許さないV字谷。

2段15m滝は水線突破。

その後は一癖ある滝が続き、やや面倒。

ずっと水路状。

写真では伝わらない嫌らしい感じの滝が多い。

ようやく滝場が終わり詰めへ。振り返るとコタテボリが見えた。またいつか来るよ。

針生山近くの稜線へ。

稜線からは針生沢を下降。途中までとにかく急峻な水路状の滝が続き、ひたすら巻きながら降りた。本流に出てからは特に何もなく、黙々と下って駐車場へ。

総評

小立堀沢は左俣の入口から逃げ場の無いゴルジュに絶望的な滝がかかり、登攀・巻き共にかなり厳しい。門番から先のゴルジュは草付きがかなり上まで後退し、侵入・撤退どちらもかなり大変だと思われる。行く際はそれなりの装備と覚悟を。
彦七沢はエスケープ向きの沢で渓相は普通に良い。

おすすめ度:

コースタイム

1日目
駐車スペース7:40-柴倉山8:40-末沢川9:30-小立堀沢出合11:00-撤退14:40-C1 18:20

2日目
C1 6:30-彦七沢出合7:00-シシトウナシ沢出合7:40-稜線10:20-駐車スペース13:00

装備

ラバーソール靴、50mロープ×2、ハーケン、カム

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