水無川流域最難!?右俣に眠る大滝を求めて。
水無川 北沢右俣~中沢 遡行記録
2024/09/14-15 1泊2日 晴れ/曇りのち豪雨
メンバー:KC、他4名
グレード:玄人
今シーズン2本目の沢登り。沢始めが衝撃的過ぎたため、緩いところに行きたいなぁと思っていた。三ツ石沢に行く予定だったが、天気が持たず。2日目は豪雨が予想されるため、2日でギリギリ行けそうかつ、長年気になっていた北沢右俣に行くことになった。
今年は雪が少ないうえに降雨も少ないのか、水無川は完全に枯渇している。
暗峡も泳がずに通過出来た。
北沢出合までがとにかく長い。
ゴルジュ内を攻めるバトルフェイスN村氏。この後結局巻いた。
巻き途中から。雪渓はやはり少なめ。
関門の滝が見えてきた。
少しゴルジュを進んでみることに。
この滝から巻きに入る。
何度見てもカッコイイ関門の滝。
藁がホールドを隠していて以前よりも難しく感じた。
その上の連瀑帯。
ボルダリーな滝が続く。
ここは出だしがちょい悪い。
出合前の美しいナメ滝。
二俣に到着。幣ノ滝は水がほとんど流れていない。雨が降らなすぎるのも考え物だ。
バンドから幣ノ滝を望む。
北沢遡行開始。下部で遊びすぎて時間がかなり押している。何とか日没前には右俣の大滝上に着きたいところ。
北沢は出合から連瀑帯になっている。
絵画のような美しい景観。
各々好きなところを登って滝上へ。
振り返る。
すぐ上のミニゴルジュ。
左俣/右俣出合に到着。写真の左俣は4年前に遡行済み。右俣は前回の巻き途中に偶然大滝がかかっているが見えて以来、ずっと気になっていたのだ。
右俣に入る。良いテン場が見つからない。15m滝は左から登る。
岩に支配された荒々しい渓相になっていく。
ゴルジュを突っ張りで抜けると…。
右俣大滝が姿を現す。思ったよりもデカい。
下部は立っているので、唯一傾斜の緩い右側から登っていく。
大滝の中腹に出た。
中段~上段は傾斜が緩く快適。水が流れていればもっと素晴らしい景観だったであろう。
大滝の右側に展開する大スラブ。
泊まる場所が見つからなかったので、大滝のど真ん中でビバークした。
翌朝、日の出と同時に出発。今日は昼過ぎから豪雨予報のため、何が何でも安全地帯に抜けなければならない。
大滝上もゴルジュが続いている。テン場は一切なし。昨日の大滝ビバークは正解だったようだ。
次第に渓相は悪絶なものへと変化していく…。ここは右沢出合。
左沢/中沢出合に到着。もうどこを登っても悪そうだ。
一番ゴルジュが凄いであろう中沢に突入。
執拗なCS攻めをくらって泣きそう。
どの滝も人類が突破出来る程度の難易度なのがありがたい。
地獄のような渓相にビビりまくっている中、一人だけスイッチが入って暴走しているN村氏。
ヤバそうな滝をフリーソロしているので、ダッシュで追いついてヒモを付けさせた。
登攀→荷上げが無限に続く。登りもかなり悪い。
帰りたくなる圧倒的V字谷。
荷上げプレーがかなり効率化された頃、ようやく滝場が終了。
急斜面を詰めて檜廊下へ。
最後は激藪に揉まれてクタクタになりながら登山道に出た。
下山中、予報通り豪雨襲来。今まで体験したことのない降り方で周辺の沢が大変なことになっていた。
荒れ狂うブナツルネ。駐車場までは何ヵ所か沢が横切っているため、減水するまで停滞することに。
しばらく他PTや登山者の方と登山口で停滞。一晩ここで明かす雰囲気だったが、減水してきた頃を見計らって駐車場に戻れた。
総評
右俣の100m近くある大滝、さらに右側に展開する大スラブ、どちらも素晴らしく記録の多い左俣よりも圧倒的に渓相が良い。
しかし、中沢からは悪絶なV字谷の中に執拗にCS滝が続き、精神的に苦しい。登攀難度も高く、水無川流域最難と思われる。
マニア向きではあるが、充実した遡行になることは間違いないだろう。
おすすめ度:
コースタイム
1日目
駐車場6:10-両門の滝14:20-右俣出合15:20-C1 16:20
2日目
C1 5:30-中沢出合6:00-登山道10:00-十二平登山口(停滞)14:10-駐車場18:00
装備
ラバーソール靴、40mロープ×2、ハーケン、カム
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