忘れられた岩壁と激ゴルジュを巡る。
北ノ又川 大ビラヤス沢 遡行記録
2025/09/19-20 1泊2日 晴れ/曇りのち雨
メンバー:KC、他1名
グレード:上級
今冬か来春に予定している海外遡行のトレーニングも兼ねた長期継続遡下降の合宿を令和の放浪者こと、アカホリ氏と実施。前半は天気が微妙なので普通の泊まり沢でウォーミングアップをすることに。数年前に行きそびれた大ビラヤスに向かう。

1年ぶりに会うアカホリ氏は放浪者具合にかなり磨きがかかっていた。他愛もない会話をしながら北ノ又川を歩く。

前日の雨で本流は激流となっていて心配になるが、箱淵まで来ると何とかなりそうに見える。巻いたけど。

大ビラヤス沢出合まで断続的な泳ぎ。

流れがそこそこ強くて進むのが大変。

巻いたりしながら進むと、もうすぐ大ビラヤス沢。

出合に到着。この出合にかかる滝が意外と曲者。空身でバランシーなムーブで越える。

超絶ヌメる7m滝。丁寧に磨いて登る。

その先の屈曲部はかなり厳しそう。ここから巻きに入る。

小さく巻いてクライムダウンでゴルジュ内に復帰。

迫力満点の15m滝。左から巻き気味に登る。

ゴルジュパラダイス!

ここは右から巻く。

開けた沢を進んで行く。日当たりが良いのか雪渓はゼロ。

2段20m滝はジグザグに登って滝上へ。ホールド固い&フリクション抜群で最高~。

沢慣れしていれば、かなり楽しい遡行が続く。

10mCS滝は右の隙間からショルダーで這い上がった。

そしてついに姿を現した、大ビラヤス沢名物の柱状節理の激ゴルジュ。

ヤバすぎる地形。芸術作品の領域。

内部を進んでゴルジュ見学。

適当な所で引き返して入口で記念撮影。ヘンテコなポーズを決めるアカホリ氏。

少し戻って大高巻き開始。この巻きが非常に疲れる。

巻き途中から猿ヶ城の忘れられた岩壁を望む。確かに立派だが、こんな所登ろうとも思わない。昔の岳人の熱意を僅かながらに感じた。

骨の折れる巻きでゴルジュ出口にかかるナメ滝の途中に出た。

その上のナメ滝を登る。

落ちたら終わりなので慎重に…。

大ビラヤス沢の見所はゴルジュだけではない。ここから美しい連瀑帯が始まる。

THE越後な爽やかな渓相。

美しいナメ滝の連瀑が続く。

素晴らしい。

ここもイイネ。

今年は雪が多くて越後を封印していたけど、やっぱり越後最高だなぁ。

ナメを登るとテン場。

ナメ床でビバーク。あまり盛大に焚火は出来なかったが、夜は風が強くて衣類は全て乾いた。

翌日は穏やかな沢を進む。

断続的にナメが出てきて癒される。

終わりが近い。

登山道に抜けた。予報通り大荒れの天気。

あまりの寒さに夏の終わりを感じながら荒沢岳へ。

怖いと評判の前嵓を下る。確かに一般登山道の範疇を超えている気がする。慎重に下るとあとは歩きやすい尾根になる。

無事に下山。下界は曇りで蒸し暑いくらいだった。ここから歩いて銀山平まで。頑張れば日帰りでも行けると思う。
総評
前半は柱状節理の激ゴルジュと猿ヶ城の岩壁に圧倒され、後半は美しいナメ滝の連瀑に癒される。変化に富んだ渓相でとても面白い。越後の沢でも指折りの名渓。
おすすめ度:
コースタイム
1日目
駐車場8:00-箱淵9:15-大ビラヤス沢出合11:35-C1 15:20
2日目
C1 6:00-登山道7:20-荒沢岳8:00-登山口10:50-駐車場11:10
装備
ラバーソール靴、50mロープ


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