日本が誇る魔境で継続遡下降。その③。
早出川本流下降~広倉沢右俣 遡行記録
2025/09/22-27 5泊6日 曇り/曇り/晴れ/雨/雨のち晴れ/曇り時々晴れ
メンバー:KC、他1名
グレード:上級
6日目。沢は完全に平水に戻り、天気も上々。これは広倉沢へ行くしかない。2人とも完全にヤル気を取り戻して、いざ出発!

引き続き割岩沢を下降して行く。朝イチからの泳ぎが地味に辛い。

断続的な泳ぎでガクブル。

今出に到着。迷いなく本流へ。

コスゲ淵はいつものように巻く。

停滞で体を休めたのと荷物が軽くなったおかげか、2人ともかなりハイスピード。気が付いたら広倉沢に着いていた。

名物・オヒロ淵。

右岸からコンパクトに巻いて降りる。

8月に来たときはここに巨大な雪渓のブロックが残っていたが、今日は一片もなし。

前回は雪渓のモヤで霞んでいた美しいゴルジュを泳ぎ進む。

圧倒的渓谷美。

前回敗退した辺りかな?

ゴルジュ内も雪渓はゼロ。ひと月でここまで消えるものなのか。

ここもイイネ。ゴルジュ内に滝はほぼ無い。

美しいゴルジュにアカホリ氏もご機嫌のよう。

長いゴルジュを進むと、後半にようやく滝が出始める。日が当たって気持ちいい。積極的に泳いで取り付く。

ゴルジュ出口にかかる、かさね淵と呼ばれる2段の滝。下段は容易。

上段は流れに逆らって左壁に取り付く。登りもやや細かい。これにて前半のゴルジュ終了。

河原を挟むとすぐに二俣。どちらも再びゴルジュ状になっている。今回は右俣に進む。

すぐに登れない12m滝。

左岸から大高巻き開始。微妙なバンドを辿って懸垂無しで沢床に戻った。

大きな釜を持つ斜瀑。まだまだ水量豊富。

左沢/右沢を分ける二俣。中央に聳える岩塔がカッコイイ。予定ではここを右に入り、中杉川まで繋げる予定だったが、時間と天気の関係で今回は遡行の記録が無いと思われる左沢を詰めることにする。ちなみに高桑さんらによって下降はされているらしい。

入口から再びゴルゴルしている。アクロバティックなムーブで越える。

激狭ゴルジュ。

人間と比べると狭さが分かるだろう。こんな感じの渓相がずっと続く。

取り付きが悪い5m滝。

赤いゴルジュ。岩質が変わった?

遠目で見て悪そうだった3m滝。左の被った側壁から登る。

ゴルジュを振り返る。逃げ場は少ない。

ゴルジュのどん詰まりにヤバイ滝が出てきた。

んーこれは手が出ない。。大人しく対岸にかかる滝を登って巻く。

次も同じような形状の10m滝がかかる。降りるのも面倒なので巻く。

沢に戻るとゴルジュから解放されて、癒しの沢を進む。

巻いたり登ったりしながら進む。そろそろテン場を見つけたいところだが、一向に見つかる気配なし。

結局最後まで見つからず、諦めて登山道に抜ける事にする。

荷物が軽くなったとは言え、さすがに疲労が蓄積してきた。早く行動終了して寝たい。

地味に悪い詰めをこなして登山道に抜けた!久しぶりの登山道と下界に見える文明に感動。2日目に崩壊した沢靴はついにソールが完全に無くなっていた。

色々あったけど、最後まで粘り強くやり切った!街が見えるとすっかり下界が恋しくなり、今日中に下山することにする。

お世話になった下田・川内の山々。また来年も遊びに来るぞ!
このあとは地獄のアップダウンが続く登山道をほぼ素足の状態でひたすら歩き、最後はヒルまみれになってフィニッシュ。チャレンジランド杉川の管理人さんにwifiを借り、中澤さんにラインをしてタクシーを手配してもらう。20時頃、約1週間ぶりに早出川ダムに戻った。
総評
広倉沢右俣はゴルジュ内に個性的な滝や癖強の滝が続いて楽しめる。記録が少ないのが不思議なくらいだ。左沢は激狭ゴルジュにCS小滝が連続。ジワジワとボディにくる系。大滝のある左俣が人気だが、右俣ももっと遡行されていいような気がする。マニア向きだが、十分おすすめできる。
おすすめ度:
コースタイム
6日目
C5 6:15-今出7:40-広倉沢出合8:20-二俣10:00-奥の二俣11:20-登山道14:00-チャレンジランド杉川18:20
装備
ラバーソール靴、50mロープ


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