朝日連峰を代表する名渓。
荒川 中俣沢 遡行記録
2025/10/4-5 1泊2日 晴れ/雨
メンバー:KC、他3名
グレード:上級
ポムチムと予定を合わせていた週末は朝日連峰のクラシックな名渓である荒川中俣沢に向かう。東北遠征中だったゴルジュクラブのタスクも合流することになり、ゴルオヂのバニさんも合わせた計4名でワイワイ遡行することにする。

針生平の登山口から出発。こちらの登山口は紅葉最盛期だと言うのに我々を除いても車数台しか止まっていない。

人気の無い理由は恐らくこれ。沢を渡渉した方がマシとも思える激ヤバ吊り橋が3-4個出てくる。恐る恐る通過。

タスクとは初対面だが、身内ネタやワールドクラスネタで盛り上がり、長いアプローチもあっという間に終わった。ここから沢を歩く。

大釜を持つ滝は右からトラバースして越える。

この沢で唯一泳がなければならない場所。寒さに悶えながら気合で泳ぐ。

退屈な河原歩きが続くが、渓相は朝日の沢でも群を抜いて綺麗。

岩が白すぎて渓谷美をより際立たせる。

やっぱり朝日はどこに行ってもハズレ無し!

ここは一瞬泳ぎかと思ったが、左からトラバースして越えられた。

荒川の清流。日が当たると美しさが限界突破。朝日の沢で一番綺麗かも。

文句無しの渓相。

美渓区間が終わると側壁が立ち始めて、奥には滝の気配。

最初の関門、曲滝。中々の迫力。左のルンゼから巻くが、意外と悪いのでロープは出した方がよい。

曲滝上の渓相。

綺麗すぎて全く飽きない。

素晴らしいね。写真タイムが終わらない。

清楚な綾滝。

内部に入って水流横断。吹っ飛ばされそうになるバニさん。

綾滝を越えると次は突破が厳しそうなゴルジュに当たる。右岸の逆層バンドから巻くが、スリッピーで普通に悪い。技術的にはここが核心になるだろう。唯一ここだけロープを出した。

次のゴルジュもかなり厳しそうに見える。左岸を大きく巻いて2Pの懸垂で沢床へ。話題のロープバッグが使いやすくてビビる。これは買いですな。

中俣と東俣を分ける二俣。ポムチムはここまで歩いたことがあるとは言え、4人でそこそこ写真を撮りながら来たのに、まだ13時…。時間たっぷりなので先へ進むことに。

中俣に入ると再びゴルジュ状になる。

出てくる滝が意外と手ごわい。

スーパーひょんぐり滝。

攻めるタスク。

逃げ場の無いゴルジュ。先には何かありそうな予感…。

門番のような2条の滝。高度感抜群の中、左から登る。

ゴルジュ最後の20m滝。右の支流から取り付いて、滝右のリッジを登る。ここも高度感が結構あって怖いかも。

沢は一旦穏やかに。そろそろテン場探し。

良さげな場所で行動終了。備え付けられた大量の薪に着火して豪快に焚火をキメる。

乾杯!!やっぱり泊まり沢はこれだよね~。

バニさんが担ぎ上げてきたカルビを食らう。各々大量に食料を持ってきていて、腹がはち切れるくらい食べた。その後も沢のこと、装備や技術のことなど、話が盛り上がって楽しい夜を過ごした。

夜中から雨が降り続き、この日は朝から雨。めちゃくちゃ寒いが、気合を入れて出発。

今回はポムチムセレクトで通常、中俣沢を詰める際に使われる沢の1本上流の沢を詰めることにする。出合から連瀑になっている。

息つく間もないほどに滝が続く。

開けた沢に滝が連続。晴れていたらかなり綺麗な区間だったと思われる。

ノーロープでガシガシ直登。次第に水が涸れて行き…。

紅葉の稜線に飛び出す。

今年2回目の大朝日岳。

ここから6時間越えの地獄の下山。真夏に歩いていたら確実に死んでいたと思う。荒川はまだ東俣や毛無など、行きたいところがたくさんある。また来年来よう!
総評
荒川の水は今まで見たどの朝日の沢の水よりも美しかった。真っ白な岩に荒川の透明度の高いブルーが映える。遡行の内容は古典的な昔ながらの沢登りと言った感じでごく普通だが、とにかく流れる水が美しい。荒川の魅力はこの清流に詰まっている。全沢ヤ行くべし!
おすすめ度:
コースタイム
1日目
駐車場6:10-入渓7:30-曲滝10:00-綾滝10:50-二俣13:25-C1 14:45
2日目
C1 7:30-登山道10:00-大朝日岳11:20-駐車場16:30
装備
ラバーソール靴、40mロープ

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