谷川岳で大滝登攀!爽快な登攀を楽しめる。
幽ノ沢左俣 滝沢大滝 遡行記録
2024/10/27 日帰り 晴れ
メンバー:KC、他1名
グレード:上級
東不動沢で精魂尽き果てた翌日、重い体に鞭打って谷川でやり残した大滝を登りに行ってきた。
ポムチムは体調不良でダウン、人気の多い山域だとあまりやる気を見せないN村氏を強引に連れて、男2人で秋の大滝狩りだ。
暗闇の中を黙々と進みアプローチ。一ノ倉沢は何PTか取り付いているのが見えたが、幽ノ沢は貸切のようだ。
大滝まで幽ノ沢を遡行していく。
いきなり美渓。
実質アプローチだが普通に沢登り。そして綺麗。
下部だけ歩くのも楽しそう。
二俣前の10m滝。ここはトラロープまで設置してある。
二俣に到着。左俣にかかる滝は悪そうなので、右俣の滝を登ってから尾根を乗越す。
左俣は登れるのか微妙な滝が続く感じで地味に嫌らしい。巻きは明瞭なのでまとめて巻いていくと、ようやく幽ノ沢の大岩壁が姿を見せる。
周囲が開けていよいよ幽ノ沢劇場が始まる。
スラブ滝を快適に直登していく。
大滝がいよいよ間近に迫ってきた。そして先には大スラブ帯。
快適な大スラブ帯を登る。フリクション抜群で最高!
振り返ると絶景。
大滝下に到着。予想よりも傾斜が緩いので各自沢靴のままフリーで取り付くが、途中から傾斜も出始めて地味に悪くなってきたのでロープを出すことに。
1P目はKCリード。傾斜のある箇所を越えると再び大スラブになり、気持ちよく登っていける。ロープいっぱい伸ばしてビレイ。
1Pは灌木とカムでビレイ。
2P目はN村氏リード。ハング下をトラバースしてから直上。ここも快適登攀。
2P目ビレイ点。ここも灌木とカムで。
2P目から流心沿いを眺める。初登ルートは右側だとか。明らかに強点をついたライン取り。
核心の3P目はKCリード。左にトラバース後、スラブ~凹角を登る。ちゃんと予習したはずだが、イマイチどこを登るのか分からず。
残置に導かれるように登るとここしかないという場所があり、抜群の高度感の中、凹角からリッジに身を乗り出す。
球切れになりながらロープいっぱい伸ばしてビレイ点へ。残置ハーケンと自前のハーケンにカムを足して作成。
ここのピッチは見た目よりもおっかない。
4P目はN村氏リード。ここまで来ると傾斜も緩み、快適にロープを伸ばしていける。
4P目登攀中。ビレイ点はハーケン1本(笑)。
無事に完登!落ち口からの景色が素晴らしい。
先の景色は中々絶望的。
右側にバンドが続いていて快適に登っていける。ここら辺で脱渓するPTが多いようだが、我々はそのまま沢伝いに登ることにする。
ヌメヌメで少し嫌らしいが、概ね快適。ぐんぐん高度を稼いでいく。
いくつもの小滝を越えて行くと稜線が近くに見えてきた。斜め右にトラバースしながら進む。
フィナーレの草原を歩いてフィニッシュ。
中芝新道に到着。思ったよりも廃道でドロドロ、ヌメヌメ、ヤブヤブの三重苦。後半は完全に道をロストしたので適当に下った。
疲労困憊、2人とも無言で黙々と下り続け、ようやく酷道291に辿り着いた。芝倉沢は紅葉がひと際綺麗だった。
ここからは歩きやすい道をテクテク戻って、日の沈んだ頃に駐車場へ。
総評
絶景の大スラブと大滝登攀両方を楽しめる爽快なルート。幽ノ沢下部の渓相も素晴らしい。
沢靴だと厳しいピッチもあるのでフラットソール推奨。3P目以外は残置少なめ。きちんとした終了点は無いので自作する必要がある。小さめのカムを多めに用意するといいだろう。濡れないので秋の晴れた日にどうぞ。
おすすめ度:
コースタイム
駐車場5:00-幽ノ沢出合6:00-大滝下8:30-大滝上11:30-登山道13:00-中芝新道入口15:30-駐車場17:30
装備
ラバーソール靴、フラットソール、50mロープ、ハーケン、カム
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