朝日連峰の難渓を繋ぐハードな継続遡行①
荒川 毛無沢右俣~畑沢シミズ沢下降 遡行記録
2026/09/27~10/01 4泊5日 9/27-曇り 9/28-雨 9/29-雨→曇り 9/30-晴れ 10/1-曇り
メンバー:KC、放浪者
グレード:達人
毎年恒例になりつつある継続遡行。奥利根や飯豊も候補に挙がったが、天気予報を見比べ、今回は最も好条件が期待できる朝日連峰に狙いを定めた。朝日連峰を舞台に、難渓を繋ぐハードな沢旅に挑む。

朝イチから荒川の危険な吊り橋を渡る。

相変わらず超絶美しい荒川。水量はかなり少なめ。

唯一の泳ぎスポット。寒さを警戒してブラメタを着用しようか悩んだが、泳いだのは一瞬ですぐに足がついた。

アプローチが荒川なんて贅沢すぎるね。

ゴルジュ帯を抜けると周囲が開けて、とびきり明るい渓相になる。毛無沢までもう少しだ。

毛無沢出合に到着。

早速突入。F1は左からバランシーなムーブで越える。

F2はロープを出して左から登る。ユマーリング中に中間支点が吹っ飛んで滝下に飛ばされる。ロープを右側に回して再度ユマーリング。

生命を刈り取るような強烈な渓相が前方に広がる。

こんなところに単独の先行者!?と思ったら、まさかのクマだった。姿こそ見かけなかったが、こんな場所で鉢合わせしたらひとたまりもない。

絶望感漂うF3。本谷ゴルジュは岩のグレー一色に覆われた世界が何とも不気味だ。本谷の左俣も、いずれは訪れたい場所の一つである。さて、この先が右俣出合。右俣はバーチカルな大滝となって出合っているため、F3手前のスラブから巻いて入ることにした。

側壁のスラブをロープを出して登る。まずはKCが1P目。難しくはないが、プロテクションが全く取れない&堆積物を掃除しながらの登攀になり、結構怖い。

2P目は放浪者。傾斜の緩いスラブを快適登攀。それにしても、5日分の重たい荷物がジワジワ体に効いてくる。

そのまま藪トラバースして右俣に降り立った。

すぐに面倒そうな滝にぶち当たる。

巻き上がるとさらに巨瀑が続いている。とんでもない場所をアプローチに選んだことを後悔する。

荷上げの手間を考え、ロープが必要になる滝はすべて巻き、それ以外はできる限り取り付く方針で進む。初っ端からすべての滝と真っ向勝負していたらキリがない。ちなみに、これらの滝はすべて登れると思う。

ようやく連瀑の緩い部分に復帰。やれやれ…。

慎重に登って行くと、また面倒そうな滝が。

これは両壁立っているので、巻くのも面倒。左側からロープを出して越えた。

僅かなナメゾーンを挟み、もう終わったかなと思ったら…。

またデカイ滝が現れる。とんでもない場所だ!ここも右の草付きから巻く。

屈曲部にはさらに滝が続いていた…。ヤバすぎだろ。

途中から滝に出て後半を登る。

これは左から。

これは登る気すら起きず。左の草付きから巻く。

ようやく落ち着いたが、幕営適地が全くない。

奥の二俣。写真は右俣。

ヤバそうな雰囲気の左俣。水量はこちらの方が少ないが、ここを登ればダイレクトに袖朝日岳に詰め上がる。

もうお腹いっぱいなので、易しそうな雰囲気を出している右へと入る。

こちらも一向に幕営適地が見つからなかったが、何とか整地して2人分の寝るスペースを確保できた。

初日からお座りビバークかと覚悟していたが、薪は豊富で焚火もできた。焚火ができるだけでも気持ちの持ちようが違う。明日は天気が崩れる予報。果たして我々は心折れて帰ることなく、この継続遡行を無事に完遂できるのだろうか。

2日目。朝から今にも雨が降り出しそうな天気。稜線到着前に降られると帰りたくなりそうなので、足早に進む。

特に難所はなく源頭部へ。

稜線に抜けた!風が強くて寒い。気持ちが萎える前に畑沢方面に下降開始。

畑沢支流のシミズ沢を下降する。

いよいよ本降りになる中、平凡なゴーロ沢を下降して行く。

畑沢出合に到着。ここからさらに雨が強くなる予報なので、幕営適地を探しながら二俣を目指す。

途中に偶然見つけた岩小屋でC2。しかも乾いた薪まで完備の神テン場。増水時の退路だけ確保して本日は早めに行動終了。

まだ昼前だが、早々に火を熾してダラダラする。雨は断続的に降り続き、明日の遡行が心配になる。

結果的にここが運命を左右する場所となった。この神テン場がなければ、メンタルの弱い我々は心へし折れて帰っていただろう。明日は晴れることを願って眠りにつく。
総評
毛無沢右俣は巨瀑の連打で息つく暇もない。滝は全て直登可能と思われるが、全て相手にしているとタイムアップになりそう。樹林が近いので比較的容易に巻けるのがありがたい。本谷のゴルジュも気になるので、また訪れよう。
おすすめ度:
コースタイム
1日目
駐車場7:30-毛無沢出合10:25-C1 16:15
2日目
C1 6:30-稜線7:15-畑沢出合10:00-C2 11:00
装備
ラバーソール靴、50mロープ、50mフローティングロープ、ハーケン、カム
